09 出産

香港で出産を考えている方へ
私立、公立病院での出産の違い、
初診から検診など出産までの流れを紹介

■ 初診
はじめに妊娠しているかどうかの診断を病院(通常の検診とは別部門)で受ける必要があるが、この診断のみ私立病院・クリニックで受け、その後、公立病院・健康院に通うこともできる。診断書をもらい妊娠が確認されれば、病院・健康院で初診を受ける。受付の際、受診者と夫の香港IDカードが必要となる。病院・健康院によっては婚姻証明書など他の書類の提出を求められることもあるので、事前に確認しよう。また、これまでの病歴(出産・中絶・流産等の経験)、 アレルギーの有無などを書いた用紙も提出する。これはその後の重要な資料となるので、正確に書き込もう。

■ 検診スケジュールと内容
私立病院・クリニックが個別対応であるのに対し、公立病院・健康院では一斉に説明が行われる。公立総合病院で出産することを決めた場合、産前検診・検査は基本的に無料だ(超音波診断など、一部の検査は60HKD程度かかる場合もあり)。また、簡単な会話なら日本語が通じる医師や、通訳がいる病院もある。

■ 両親学級への参加
病院などが開催している両親学級は、初めてパパ、ママになる夫婦に是非参加をオススメしたい。また、一部の私立病院では日本語での両親学級も開いている。 内容は妊娠期の日常生活、胎児の成長について、母体と胎児のために注意したい食べ物や飲み物のこと、入院の準備、ビデオによる分娩手順の説明、人形などを使った赤ちゃんの抱き方から沐浴実習、子どもが生まれてから必要な手続き、乳幼児の検診・予防接種など、至れり尽くせりだ。両親学級にはほぼ同じ分娩予定日の妊婦が多く参加するので、友達づ くりの場にもなる。

■ 入院~退院
入院期間は自然分娩なら約3日、帝王切開なら約5日と日本より短め。入院中は、授乳や沐浴の指導のほか、母体の回復具合の診断、乳児に黄疸が出た場合などに応じて各種検査なども行われる。入院する部屋においては、私立病院および一部の公立病院にはグレードがあり、大部屋か個室かで料金に開きがある。プライベート、セミ・プライベートと呼ばれる部屋には、テレビや冷蔵庫、電話、来客用のソファーセットなどのほか、シャワー、トイレなどもついているので、快適な入院生活を送ることができる。乳児は足や手に識別用の腕輪などをつけており、退院するまではずすことはない。

■ 帰国出産の場合
日本へ帰国して出産する場合、帰国するタイミングは安定期で臨月に入る前の8~9ヶ月頃が目安。航空会社により多少の差はあるが、妊娠後期から臨月に入ると、医師の診断書を求められたり、場合によっては医師が同乗しないと妊婦の搭乗を認めないことがある。帰国出産の際は、あらかじめ日本で出産する医師と連絡を取り合い、できれば安定期に一度帰国して医師の診察を受け、病院 の施設などを自分の目で確認しておくことが重要。帰国時には全て準備が整っている状態にしておきたい。
出産後は子供の出生届を提出し、パスポートを取得してから香港に戻ることになる。航空会社に生後何ヶ月から搭乗という規定はないが、一般的には乳児と母体の状態が落ち着くのを待つので、早くても生後1ヶ月くらいとなる。

■ 立会い出産
日本では男性の立会いを認めていない病院もあるようだが、香港では立会い出産が基本だ。公立病院で初診時に夫向けに渡されるガイダンスには、妊娠・出産は妊婦一人ひとり、また1回ごとにそれぞれ違うこと、夫が重要な役割を担っていること、分娩時に妻を励ますための立会いを奨励していることなどが書かれている。実際に出産時に夫ができることはほとんどないが、出産間際の妊婦はなにかと心細い。夫が枕もとで励ますだけで勇気づけられるものだ。立会うと決めたら、産前は妊娠、また分娩のプロセスについて本や雑誌などで 学んでおこう。

■ 帝王切開
妊婦の骨盤や産道、また胎児の状態により、日本でも香港でも帝王切開は一般的な分娩方法の1つとなっている。現在はどの病院でも傷跡を縫いあわせる糸は自然に融ける糸を使うため、抜糸の痛みもなく、傷跡もほとんど目立たない。入院日数も自然分娩と数日しか変わりない。香港では、風水で出生日時を選ぶ人がいる。そのため、帝王切開を選択するという話が有名だ。日本では信じられないことだが、子どもがより良い人生を送れるよう、風水師が出生日時を事前に判断し、その日時ピッタリに帝王切開で子どもを取り出す方法が、私立病院 では一般的に行われているようだ。

【公立病院の場合】
公立病院では、香港のIDカードさえあればほとんど費用がかからない。代わりに、検尿のカップさえ自前で用意するほど、検診から出産までのすべてがセルフサービスとなる。出産費用はベッド代金×入院日数くらいしかかからない。ベッド代は日本円で5,000円程度。とにかく融通がきかないため、無痛分娩を希望していても、タイミング良く麻酔医の空きがなければそのまま出産となる。
相部屋、計画分娩のための帝王切開はない。

【私立病院の場合】
私立病院では、まずドクターを選び、検診はそのドクターのクリニックで受ける。そして、出産の際に入院する病院にドクターが来て、出産となる。費用は毎回約8,000~16,000円。出産費用は大体70万円~150万円かかる。毎回超音波写真を数枚撮り、胎児のサイズや成長などを詳しく説明してくれる。また、麻酔医を予約できるので、自分のスケジュールで無痛の処置が受けられる。さらに入院中に必要なものは病院が用意してくれ、個室も選べる上、食事メニューにも工夫を凝らしている。

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