26 香港の大学
- 2020/3/8
- 教育

香港の大学は10校しかなく狭き門
日本と異なる香港の大学入試制度で
重視されるのは学校の成績
■ 香港の大学概要
香香港は1980年代までイギリス本国の方針で、大学は香港大学と香港中文大学の2つだけだったが、現在は、大学の新設や昇格などの教育改革により、香港大学、香港中文大学のほか、香港科学技術大学、香港浸會大学、香港理工大学、香港城市大学、嶺南大学、香港教育大学、香港公開大学、香港樹仁大学の合計10大学が存在する。そのほか日本の私立大学に相当する大学が9校ほど存在する。
香香港の大学数がまだ少ないため、応募者が殺到し、大学進学はとても狭き門となっている。香港の大学に進学する予定があれば、早い内から香港の大学受験制度を把握して、適切な準備を始めておくことが重要だ。
■ 大学受験の入試制度と選考方法
香香港の大学入試は、日本の大学受験のような個別試験型(学科試験)ではなく、受験希望者全員に統一した大学入学試験「HKDSE(Hongkong Diplome of Secondary Edukation:香港中学文憑)」が実施されている。この試験スコアに加え、学校成績など書類審査で合否を決定する。出願時にはインター校での成績(※1)、 統一試験の成績や英語資格のスコア(※2)などを提出する。大学によっては、志望理由書(エッセイ)や推薦状の提出が必要であったり、インタビュー(面接)を実施したりすることがある。学校の成績や統一試験の結果が優秀な場合、学校からScholarship(奨学金)を受け取ることができる。
書書類選考、面接などをクリアした上で入学許可となり、入学前にAcceptance Depositの支払いが必要となる。
※1)インター校の場合、英国系、米国系など学校が採っている教育制度に準ずる。例GCE、IB、OSSDなど。
※2)TOEFLやIELTSなどの英語資格。香港の大学ではTOEFL-ibt80以上を入学要件としていることが多い。
■ 大学受験のスケジュール
香香港の入試スケジュールは12月から1月にかけて大学に願書を提出し、合否結果が2月から3月にかけて分かる入試制度(MainRound)となっている。これに加え、最近は多くの大学が一部の入学枠について通常の願書提出時期よりも数ヶ月早く願書を受け付けし、合否結果も早くわかる入試制度(Early Round)を実施している。